防音室の換気扇音漏れを対策!
4つのDIY対策と業者に依頼すべき状態を解説 Sound leakage from Soundproof room

How to guard sound leakage from Soundproof room by DIY or professional 防音室換気扇の音漏れ対策

「せっかく防音室を買ったのに、なんか換気扇から音漏れしてる気がする…」
という声を、お客さまから多くお聞きします。


防音室は壁・天井・床のパネルを何層にも重ねて作られており、楽器や声の音を外に漏らさない設計がされているもの。ですが、空気を入れ替えるための換気扇部分は、実は遮音構造が弱点になりやすい場所です。


この記事では、防音室専門業者として数多くの施工・修理を行ってきた視点から、
• 換気扇まわりが音漏れの原因になる理由
• 音漏れのチェック方法
• DIYでもできる改善策
• プロに依頼した方がよいケース


を、できるだけ具体的に解説していきます。


結論から言うと、換気扇からの音漏れは「換気扇まわりが密閉されていないから」。
防音室は、壁と床・天井が“密閉”されて初めて遮音効果を発揮します。つまり、外部と繋がる穴が1つでもあると、その部分から音が抜けてしまうのです。

壁に穴を開けてダクトを通しているから

防音室は密閉空間であるがゆえに、空気がこもりやすくなります。特に夏場は室温がすぐに上がり、快適に楽器を演奏するのが難しくなります。そのため、吸気口と排気口を設けて換気扇を取り付けるのが一般的です。
しかし、この「外と繋がる穴」こそが音漏れの主因。防音パネルほど厚くない部分であり、吸音材で処理されていても壁面と比べると格段に遮音性能が落ちるのです。

換気扇モーターが振動を伝えてしまうから

換気扇にはモーターが内蔵されています。この小さな振動が防音室の壁に伝わり、結果的に“共振”が起きて音漏れの原因になります。
特に安価な換気扇を使っている場合は振動が大きく、外に響きやすくなります。

さらに、施工から数年経つとシーリング材(シリコンなど)が劣化してきます。劣化で硬くなったり、小さな隙間ができることで、当初は問題なかった防音性能が低下してしまうのです。


換気扇の穴が音漏れの原因ということになると、「換気扇を無くして、穴を塞いでしまえばいいのでは?」と考える方もいるかもしれません。
ただ、換気ができない防音室だと快適には過ごせないでしょう。特に夏場だと熱中症のリスクも出てくるので、防音仕様の換気扇やクーラーを取り付けるのが現実的な解決策になります。

換気扇からの音漏れをチェックする5つのポイント

「音が漏れているかも?」と思ったら、以下の点をチェックしてみましょう。専門知識がなくても、目視や触って確認できる内容です。


1.シリコンシールの劣化

換気扇と壁の境目は、シリコンで気密処理されています。
指で押してみて硬くなっていたり、ひび割れている場合は劣化のサイン。そこから空気と一緒に音が漏れている可能性が高いです。


2.換気扇内部のホコリ詰まり

羽根やフィルターにホコリが付着していると、空気がうまく流れず、逆に“音の圧力”が外に逃げやすくなります。また、ホコリが振動してビビリ音を出すこともあります。


3.防音ダンパーの有無

高性能の防音室には、防音ダンパー(吸音材入りの管)が使われていることがあります。これがない場合、ダクトは“直管”になり、音がそのまま外に抜けてしまいます。


4.外側フードのスキマ

室外に設置されている換気フードは、施工不良や経年劣化で隙間ができることがあります。ここは意外と盲点で、外壁に耳を当てると「音がダイレクトに聞こえる」ケースも。


5.換気扇本体の経年劣化

一般的な換気扇の寿命は約8〜10年。モーターが弱くなると振動が増え、防音室の壁に共鳴して音漏れが大きくなります。


DIYできる換気扇の音漏れ対策4つ

防音室エアコン工事の注意点

専門業者に依頼する前に、軽度の音漏れであればDIYで改善できる方法があります。


1.シリコンシールの再施工

劣化している部分を一度削り取り、防音・耐火用シリコンを塗り直すだけで、音の漏れはかなり軽減されます。ポイントは“隙間を完全にふさぐこと”。中途半端に塗ると逆に段差ができて漏れやすくなるので注意。


2.換気扇内部の徹底洗浄

羽根を取り外し、中性洗剤でホコリを落とし、完全に乾かしてから戻しましょう。これだけでも“余計な音の通り道”がふさがり、音漏れが軽減されます。


3.防音ダンパーの後付け

ダクトの途中に取り付けるだけで、直進する音を遮ってくれるパーツです。市販品もありますが、サイズが合わないと逆効果になるため、型番を確認して選ぶ必要があります。

4.防音カバーの設置

室内側に取り付けるカバーを工夫するだけでも効果があります。ホームセンターにある簡易的な“防音ルーバー”でも、音の直進をかなり抑えられます。

それでも改善しない場合は「構造的な見直し」が必要

DIYを試しても改善しない場合は、換気扇周りの“設計そのもの”が原因であることが多いです。


ダクトの径が大きすぎて、音がそのまま通り抜ける
対策:ダクトの径を小さくする


吸気・排気の位置が悪く、反響音がそのまま音漏れする
対策:ダンパー付きの部材に交換する


換気扇の防音性能が弱く、振動による音漏れがある(安価すぎるもの)
対策:吸気口と排気口の配置を変える

この辺の作業になるとDIYでは難しいので、専門業者に依頼した方が確実に効果はあるでしょう。工事内容や防音室の種類にもよりますが、費用としては大体3~10万円前後になることが多いです。

特にユニット式防音室(アビテックス、カワイナサールなど)では、換気扇が“標準仕様”で付いています。そのため、パーツの追加や交換だけで済むことが多く、その他の防音室よりも安価で済むことがあります。

まとめ|換気扇は防音室の盲点。最優先でチェックを

防音室の音漏れは、「壁からではなく換気扇から」というケースが非常に多いです。室内のパネル性能がいくら高くても、換気扇を甘く見ると防音室全体の性能が台無しになる──。

だからこそ、

1.自分でチェック

2.DIYで応急処置

3.業者による構造調整

という3ステップで対応するのが効果的です。

当社サウンドスペースでは、防音室の換気扇まわりに関する無料診断(写真をお送りください)も承っています。「うちも換気扇から音が漏れてるかも?」と思ったら、ぜひお気軽にご相談ください。